コンテンツという言葉はネット用語でよく使われますが、コンテンツ制作をするにあたっては、まず、目的を明確にすることが大事です。コンテンツと一口に言っても、目的の違いによって重視すべきポイントは多少なりとも変わるからです。
この記事ではコンテンツタイプの種類と、SEOを行うコンテンツタイプの特徴について説明します。
1.ネットコンテンツタイプは複数ある
ネットにページを掲載する目的は色々とあります。情報を拡散することが目的なのか、最終的に会員登録や商品購入などの成果に結びつけるのが目的なのか、それともサイトへの集客がメインなのか、目標に応じてコンテンツ制作のあり方は変わってきます。
SEOは基本的にサイトへのトラフィックを増やすこと、つまりサイトへの誘導や商品やサービスへの認知を目的として行われるものです。SEOのうち、良質なコンテンツを作成して集客を意識したSEOは「コンテンツSEO」とも呼ばれます。
ページを製作する目的が重複することもあるでしょう。例えばサイトへの集客目的に加えて、コンバージョンに結びつける目的で記事が作成されることがあります。集客とコンバージョン両方を狙うマーケティングスタイルは「コンテンツマーケティング」と呼ばれます。
最終的に何を達成したいのかを明確にすることで、コンテンツ制作の方向性が見えてくるため、コンテンツSEO、ないしはコンテンツマーケティングを行うべき記事を見極めることは大切です。
現状を把握してコンテンツ制作の目標を立てる
現在所有しているサイトをより影響力の強いものにするためには、まずそのサイトの現状をよく把握して、不足しているコンテンツをはっきりさせることが重要です。
例えば、ある会社のサイトは、膨大な数のアクセス数を稼いでいるかもしれません。しかし閲覧者は多いものの、購買や登録などのアクション総数が相対的に少ない場合、コンバージョンにつなげるコンテンツが不足している可能性があります。もしそのサイトがECサイトであれば、コンバージョンの少なさは重要な問題です。一方そもそもアクセス数が乏しいサイトであれば、必要なのはコンテンツSEOの部分と言えます。
また、もしGoogleで上位表示されているにも関わらずアクセス数が少ない場合は、コンテンツSEOや成約目的のコンテンツというよりも、話題性の少なさが原因の可能性があります。その場合はいわゆる「バズるコンテンツ」を意識したほうが良いでしょう。SNSなどを通じた拡散効果を狙って一気に注目度を上げるなら、アクセス数の飛躍につながります。
2.SEOを行うコンテンツタイプ
SEOを行うコンテンツタイプについてもう少し具体的に見ていきましょう。先述のようにコンテンツSEOとは、サイトへの見込み客の流入を増やして特定の商品やサービスを認知してもらうための橋渡し的手法です。
SEOは基本的に、短期決戦の手法ではありません。どちらかというと中長期の戦略を意識したコンテンツ制作です。例えば1年~2年かけて段階的に集客を伸ばしていき、安定したアクセス数をキープしていくのがコンセプトです。2,3か月の短・中期で目標を達成したいのであれば、コンテンツSEOよりも拡散目的のコンテンツに力を入れる必要があるでしょう。
中長期型のコンテンツSEOのメリットは、コンテンツそのものが長期資産になるということです。良質な記事は検索順位が上位に表示されたまま長期間Googleのトップページに「居座れる」ことがあります。目立つ場所に設置された看板のように会社のPRを静的に行ってくれます。極端に言えばある程度放置していても認知度を上げてくれます。
コンテンツSEOの成功例
コンテンツSEOを施した結果、中長期的な成功を得たという事例をご紹介しましょう。ある美容クリニックの事例ですが、このクリニックのサイトは当初からコンテンツが充実していました。しかしユーザーの位置情報を検索結果に反映する「ベニスアップデート」というGoogleのアルゴリズムが適用された結果、遠方からの来院者が減少しました。
そこでコンテンツSEOを行って新たにキーワード選定を行い、検索ユーザーの意図を把握したコンテンツ作りが行われました。結果として9か月間ほどの間にトラフィックが徐々に増大して、結果的にアップデート前よりもトラフィックが改善しました。
3 .まとめ
コンテンツ制作をする時は、まずコンテンツの目的や方向性を明確にする必要があります。バズる目的なのか、サイトへの流入が目的か、コンバージョン率アップが目的かはっきりさせるなら、行うべき施策も見えてきます。
SEOを行うコンテンツは、基本的にサイトへのトラフィック増を目的にしている場合に制作すべきもので、中長期的戦略です。サイトの認知度をあげたり、安定的にサイトへの信頼性を高めるのであれば、コンテンツSEOに力を入れるのが正解です。